営業職の職務経歴書で数字を使った実績の書き方は?

営業職の職務経歴書で数字を使った実績の書き方は?

営業職の職務経歴書で実績を書くときは、売上額だけでなく、目標・実績・達成率・期間・担当範囲をセットで示すと、成果の大きさが伝わります。数字が少ない場合も、商談数や受注率、顧客単価、業務改善の時間など、営業活動の結果を表す指標に置き換えて書けます。

営業職の実績は「目標・実績・達成率」で書く

まずは、営業実績を次の順番で整理します。

  • どの期間の実績か
  • 何を目標にしていたか
  • 実際にどの程度達成したか
  • 自分が担当した範囲はどこか
  • どのような工夫で成果につなげたか

たとえば、次のように書きます。

例:2023年度、法人向け新規開拓営業として年間売上目標3,000万円に対し、実績3,600万円を達成。達成率120%、新規受注25社を獲得した。

達成率は「実績÷目標×100」で計算できます。この例では、3,600万円÷3,000万円×100=120%です。計算の基準となる目標と実績を併記すると、採用担当者が成果を判断しやすくなります。

数字を使った実績の書き方4パターン

1. 売上高や粗利額で示す

売上や利益に直接関わる営業職では、金額を示すと成果が伝わりやすくなります。

例:既存顧客約80社を担当し、年間売上1億2,000万円を維持。前年の売上9,500万円から約26%増加させた。

金額を書くときは、売上高なのか粗利額なのかを明確にしてください。税別・税込の区別が必要な業界や、個人の売上とチーム売上が混在する場合は、対象も補足します。

2. 目標達成率で示す

会社や部署によって売上規模が異なるため、目標に対してどの程度達成したかを書く方法も有効です。

例:月間売上目標500万円に対し、平均実績625万円を達成。12か月中9か月で目標達成率100%以上を記録した。

単月の記録だけでなく、平均値や年間の達成状況を示すと、一時的な成果なのか、継続的な成果なのかが分かります。

3. 新規開拓数や受注件数で示す

新規営業では、売上額だけでなく、アポイント数、商談数、受注件数なども実績になります。

例:月間80件の新規架電と20件の商談を実施し、月平均5件を受注。新規顧客を年間52社開拓した。

ただし、行動量だけを書くと「どのような成果につながったか」が分かりにくくなります。可能であれば、商談数と受注件数、受注率などを組み合わせてください。

4. 改善率や削減時間で示す

営業プロセスの改善や業務効率化を行った場合は、改善前と改善後を数字で比較します。

例:見積書作成のテンプレートを整備し、1件あたりの作成時間を30分から10分に短縮。月約15時間の事務作業を削減した。

売上が大きく増えていなくても、営業活動に使える時間を増やした、対応件数を増やしたなどの成果を示せます。

営業実績で使える数字の種類

売上額を記載できない場合は、次のような数字を確認してください。

実績の種類 記載例 伝わる内容
売上・粗利 年間売上4,000万円、粗利率35% 事業への貢献度
達成率 年間目標に対して達成率115% 目標に対する成果
顧客数 既存顧客60社を担当 担当規模や管理能力
受注件数 年間新規受注30件 契約につなげる力
商談・訪問数 月25件の商談を実施 営業活動の量
受注率 商談からの受注率を20%から30%へ改善 営業プロセスの質
継続率・解約率 顧客継続率を85%から93%へ改善 関係構築やフォロー力
業務時間 月15時間の事務作業を削減 業務改善への貢献

数字は多ければよいわけではありません。応募先で活かせる能力が伝わる数字を、1つの実績につき1〜3個程度に絞ると読みやすくなります。

数字と一緒に「何をしたか」も書く

実績の数字だけでは、再現性のある営業力なのか判断しにくいことがあります。そこで、成果につながった行動や工夫を続けて書きます。

例:新規開拓営業として年間売上目標2,400万円に対し、実績3,000万円、達成率125%を達成。業種別に提案資料を作り分け、初回商談で導入効果を具体的に説明したことで、受注率を18%から27%へ改善した。

この書き方では、「どのような成果を出したか」に加えて、「どのような工夫をしたか」「どの指標が変化したか」まで伝わります。

職務経歴書に使える実績のテンプレート

営業実績は、次のテンプレートに当てはめると整理しやすくなります。

テンプレート:
【期間】、【営業形態・担当顧客】として、【目標】に対し【実績】を達成。達成率は【割合】。その結果、【受注件数・増加率・改善率など】を実現した。成果につなげるために、【具体的な行動や工夫】を行った。

記載例:
2022年4月〜2024年3月、法人向け既存顧客営業として約50社を担当。年間売上目標4,500万円に対し、実績5,400万円、達成率120%を達成した。顧客ごとの利用状況を月次で分析し、追加提案を行った結果、既存顧客からの追加受注を前年比22%増加させた。

数字がない場合の実績の書き方

社内規定などで売上額を公開できない場合は、順位や達成率、件数、改善前後の変化など、公開できる範囲の数字を使います。

例:営業部30名中、年間売上実績3位。担当顧客の更新率を前年比8ポイント改善した。

売上額も順位も書けない場合は、担当顧客数、商談数、提案数、表彰歴、担当した案件の規模などを記載します。ただし、数字で表せない実績を無理に数値化する必要はありません。

例:医療機関向けの新規営業を担当し、院内の複数部署を調整しながら導入までの提案・契約手続きを一貫して担当した。

この場合も、「どの顧客に」「何を提案し」「どの役割を担当したか」を具体的にすると、営業経験が伝わります。

職務経歴書で避けたい数字の使い方

実績だけで目標や期間が分からない

「売上1,000万円」「受注20件」とだけ書くと、いつの実績か、目標に対して高いのかが判断できません。

改善例:年間売上目標800万円に対し、1,000万円を達成。達成率125%となった。

チームの成果を個人の成果として書く

チーム全体の売上を自分の実績として書くと、担当範囲が不明確になります。チームの成果を記載する場合は、自分の役割と個人の貢献を分けて書いてください。

例:5名の営業チームで年間売上1億円を達成。自身は新規開拓を担当し、年間受注15件、売上2,000万円に貢献した。

根拠のない割合や効果を書く

「売上が大幅に増えた」「成約率が大きく向上した」などの表現を、根拠なく具体的な数字に置き換えてはいけません。社内資料や営業管理データで確認できる数字だけを使い、記憶があいまいな場合は「約」「平均」など、実態に合った表現にします。

守秘義務に反する情報を書く

顧客名、商品単価、取引条件、社外秘の売上などは、応募先に開示してよい情報か確認してください。必要に応じて「大手法人」「従業員数1,000人以上の企業」「年間取引額約〇万円」のように、特定されない範囲で表現します。

数字の正確さを確認してから提出する

提出前に、数字の対象・期間・単位がそろっているかを確認します。

  1. 売上高、粗利額、受注件数など、数字が何を表すかを明記する。
  2. 月間、四半期、年間などの期間をそろえる。
  3. 個人実績か、チーム実績かを区別する。
  4. 目標と実績の数字から、達成率の計算が合っているか確認する。
  5. 社内資料や営業管理システムの記録と照合する。
  6. 社外に出してはいけない情報が含まれていないか確認する。

営業職の職務経歴書では、「どの期間に、何を目標とし、どの程度達成したか」を最初に書くことが重要です。数字がある場合は達成率や改善率を加え、数字を公開できない場合は、担当範囲や件数、役割を具体化すると、実績と営業力の両方を伝えられます。