営業職の職務経歴書に記載する件数の書き方とは?

営業職の職務経歴書に記載する件数の書き方とは?

営業職の職務経歴書では、担当した顧客数・商談数・受注件数・売上件数などを、対象期間や自分の担当範囲とセットで書きます。単に「多数」「多くの顧客」ではなく、何の件数なのか、いつの実績なのか、個人実績かチーム実績かを明確にすることが重要です。

営業職の職務経歴書で件数を書く基本

件数は、次の順番で整理すると伝わりやすくなります。

  1. 何の件数かを決める
  2. 対象期間を示す
  3. 自分が担当した範囲を明記する
  4. 売上や達成率など、成果と組み合わせる

たとえば、次のように書きます。

  • 月間平均30件の新規商談を担当
  • 年間120社の法人顧客を担当
  • 1年間で新規顧客25社を開拓
  • 月間平均10件の受注を獲得
  • 5名の営業チームで年間300件の案件を管理

「営業を担当した」とだけ書くよりも、業務量や経験の範囲を採用担当者が具体的に把握できます。

記載しやすい営業実績の件数

営業職では、顧客数だけでなく、営業活動の各段階にある件数を記載できます。応募先の仕事と関係が深い数字を優先しましょう。

項目 記載例 伝わる内容
担当顧客数 既存顧客約80社を担当 顧客管理の規模
新規開拓数 年間30社の新規顧客を開拓 開拓力や行動量
商談数 月間平均40件の商談を実施 営業活動の量
受注件数 年間65件を受注 成果につながった件数
案件数 常時20件前後の案件を管理 案件管理の経験
訪問・架電件数 1日平均15件の訪問・オンライン商談を実施 営業活動の方法と量

すべての件数を書く必要はありません。たとえば新規営業に応募するなら新規開拓数や商談数、既存顧客営業に応募するなら担当顧客数や継続契約数が参考になります。

職務経歴書に件数を書く具体的な場所

件数は、主に「職務要約」「職務経歴」「自己PR」の3か所に記載できます。ただし、同じ数字を何度も繰り返すのではなく、役割を分けて使います。

職務要約では代表的な件数を1〜2個書く

職務要約では、営業経験の規模と成果が短く伝わる数字を選びます。

例:

法人向けITサービスの新規開拓営業として5年間勤務。年間100社以上への提案活動を行い、直近3年間は年間平均35社の新規顧客を獲得しました。

職務要約に細かな件数を多く入れると読みにくくなるため、応募先に最も関係する実績に絞ります。

職務経歴では業務内容と件数を対応させる

職務経歴では、担当業務の内容が分かるように件数を添えます。

例:

  • 法人顧客への新規開拓営業:年間約200社にアプローチ
  • 商談対応:月間平均25件
  • 既存顧客の契約更新・追加提案:担当顧客約60社
  • 受注後の導入支援:年間約40案件

このように書くと、件数だけでなく、どの業務でその数字を扱ったのかも伝わります。

自己PRでは件数を成果や工夫と結び付ける

件数だけでは、活動量は分かっても営業力までは判断できません。自己PRでは、件数に加えて達成率、受注率、売上、継続率などを組み合わせます。

例:

月間平均30件の商談に対応し、顧客の導入課題を業界別に整理して提案内容を改善しました。その結果、受注件数は月平均8件から12件に増加し、年間目標を2年連続で達成しました。

ただし、受注率や達成率は、計算方法や対象期間を説明できる場合に記載しましょう。

件数は「期間・対象・担当範囲」を明記する

同じ「30件」でも、1か月の実績か3年間の合計かによって意味が変わります。件数を書くときは、少なくとも期間と対象を添えます。

分かりにくい書き方 分かりやすい書き方
顧客を多く担当 2023年4月から2025年3月まで、既存顧客50社を担当
多くの商談を経験 月間平均20件の法人商談を担当
年間100件を受注 営業チーム5名で年間100件を受注
新規顧客を30社獲得 個人実績として1年間で新規顧客30社を獲得

チーム全体の件数を自分の実績として書くと、事実と異なる受け取られ方をする可能性があります。チーム実績の場合は、「営業チーム全体」「5名で」「自分の担当はそのうち何件」といった表現で区別してください。

件数と売上・達成率を組み合わせる書き方

採用担当者が営業成果を判断しやすいのは、件数だけでなく、売上や目標に対する結果が分かる場合です。

基本的な書き方は次のとおりです。

対象期間+活動または受注件数+売上・達成率

例:

  • 年間45件を受注し、売上高3,000万円を達成
  • 月間平均30件の商談から、平均8件を受注
  • 新規顧客20社を獲得し、年間売上目標を110%達成
  • 担当顧客70社への追加提案を行い、契約更新率95%を維持

受注件数と売上金額の両方を書く場合は、金額の単位も明記します。「売上3,000万円」なのか「受注額3,000万円」なのかで意味が変わるため、社内で使われていた定義に合わせてください。

件数が多い場合は「平均」と「合計」を使い分ける

日々の活動量を示すなら「1日平均」や「月間平均」、一定期間の成果を示すなら「年間合計」や「在籍期間中の合計」が向いています。

  • 活動量を示す:1日平均20件、月間平均40件
  • 担当規模を示す:常時約30件、担当顧客約100社
  • 成果を示す:年間60件、3年間で150件

平均値を使う場合は、特定の月だけの実績ではなく、どの期間を平均したのか説明できるようにしておきます。繁忙期と通常期で差が大きい場合は、「繁忙期は月60件、通常期は月30件」のように分ける方法もあります。

正確な件数が分からないときの書き方

正確な記録がない場合は、無理に細かな数字を作らず、「約」「前後」「月間平均」など、実態に合った表現を使います。

例:

  • 年間約50社の顧客を担当
  • 月間20〜30件前後の商談に対応
  • 在籍期間中に100件以上の案件を担当
  • 常時10件程度の案件を並行して管理

ただし、「約50社」と書く場合でも、実際には大きく外れていないことが前提です。面接で「どの期間の数字か」「どのように数えたか」を質問されても説明できる範囲で記載してください。

まったく把握できない場合は、件数を推測する代わりに、担当していた業務や顧客の種類を書きます。

例:

製造業の法人顧客を対象に、見積作成、提案、納期調整、契約更新まで一貫して担当。

件数が少ない場合でも書いてよいのか

件数が少なくても、応募先の仕事に関係する経験なら記載できます。数字の多さだけでなく、顧客の規模、商材の難しさ、担当範囲、成果まで含めて評価されるためです。

たとえば、次のように書けます。

  • 年間10件の大型案件を担当し、1案件あたりの提案から契約まで平均6か月を要する商材を扱った
  • 担当顧客5社に対し、導入後の運用支援と追加提案を実施
  • 新規顧客8社を開拓し、そのうち6社と契約を締結

件数が少ないときは、「1件あたりの規模」「営業期間」「担当した工程」を加えると、業務の難易度や責任範囲が伝わりやすくなります。

営業未経験や実績が少ない場合の書き方

営業経験が浅い場合は、営業に近い活動の件数を記載できます。たとえば、接客、問い合わせ対応、見積作成、訪問、電話対応、社内外との調整などです。

例:

  • 店舗で1日平均30組の顧客に接客対応
  • 月間約100件の問い合わせに対応
  • 営業担当者に同行し、月間10件前後の訪問を経験
  • 月間20件程度の見積書を作成

営業職としての受注件数ではない場合は、営業実績と誤解されないよう、実際の業務名を添えてください。

件数を書くときの注意点

  • 個人実績とチーム実績を混同しない
  • 商談数、受注数、顧客数など項目を区別する
  • 対象期間を書かずに数字だけを載せない
  • 「約」「平均」などの表現を実態に合わせて使う
  • 社外秘の顧客名や契約金額を無断で記載しない
  • 履歴書や面接で説明できない数字は載せない

特に、同じ顧客を複数回数えた「商談件数」と、重複を含まない「顧客数」は別の数字です。何を1件として数えたのかを、自分で説明できる状態にしておきましょう。

営業職の職務経歴書に使える記載例

法人向け新規営業の例

法人向け業務システムの新規開拓営業を担当。月間平均40社にアプローチし、月20件前後の商談を実施。年間30社の新規顧客を獲得し、個人売上目標を115%達成。

既存顧客営業の例

既存顧客約80社を担当し、契約更新、利用状況の確認、追加提案を実施。年間約50件の追加受注につなげ、担当顧客の契約更新率は98%。

チーム営業の例

営業チーム6名の一員として、年間200件の案件を管理。自身は年間45件を担当し、提案書作成から契約締結まで対応。

営業事務やアシスタント経験を含める例

営業担当者5名を支援し、月間約60件の見積書作成、受注処理、納期調整を担当。顧客からの問い合わせには月間約100件対応。

件数は「何を、いつ、どの範囲で担当したか」を書く

営業職の職務経歴書に記載する件数は、数字だけでなく、対象項目・期間・個人またはチームの実績・成果をセットにすると伝わります。

まずは職場の記録や営業管理表を確認し、応募先に関係する顧客数、商談数、受注件数を整理してください。そのうえで、実際に説明できる数字だけを使い、件数が不明な場合は無理に推測せず、担当業務や営業の範囲を具体的に記載しましょう。