職務経歴書で営業実績がない場合はどう書けばいい?

職務経歴書で営業実績がない場合はどう書けばいい?

職務経歴書に書ける営業実績がない場合でも、空欄にする必要はありません。売上や受注件数だけでなく、担当業務、行動量、工夫したこと、身につけた力を具体的に書けば、営業としての経験を伝えられます。

ただし、実績をよく見せるために数字を作るのは避けてください。確認できる事実と、そこから得たスキルを分けて整理することが大切です。

営業実績がない場合は「成果につながる行動」を書く

営業実績がない場合は、次のような内容を職務経歴書に記載します。

  • 担当した顧客の種類や件数
  • 担当エリアや商材
  • 新規営業・既存顧客対応などの営業スタイル
  • 訪問、電話、メールなどの活動内容
  • 顧客の課題を聞き取るために工夫したこと
  • 提案書や見積書の作成経験
  • 社内の営業担当者や他部署との連携
  • 顧客から受けた評価や感謝の言葉
  • 営業活動を通じて身につけたスキル

「売上を達成した」という結果がなくても、どのような相手に、何を考え、どのような活動をしたのかを示すことで、仕事への取り組み方を伝えられます。

数字で書ける営業活動がないか確認する

売上実績がなくても、活動の過程には数字で示せるものがあります。思い出せる範囲で、次の項目を確認しましょう。

項目 記載例
担当顧客 法人顧客約30社を担当
営業活動 1日平均20件の電話営業を実施
訪問件数 月平均15社を訪問
対応件数 月約80件の問い合わせに対応
提案件数 月10件前後の提案書を作成
担当期間 入社後6か月間、既存顧客を担当

正確な数字が分からない場合は、無理に細かい数値を入れず、「約」「月平均」「入社後から現在まで」など、事実に合う範囲で表現します。数字を確認できない場合は、「継続的に」「多数の」などの表現にとどめても構いません。

営業実績がない場合の職務経歴書の書き方

営業実績を記載する欄は、次の順番でまとめると伝わりやすくなります。

  1. 勤務先と在籍期間を書く
  2. 担当した顧客、商材、営業方法を書く
  3. 具体的な業務内容を書く
  4. 工夫したことや対応した課題を書く
  5. 身につけたスキルを応募先でどう生かすかを書く

職務要約の例

法人向けサービスの営業として、既存顧客への定期訪問、問い合わせ対応、見積書作成、社内調整を担当しました。受注実績を数値で示せる状況ではありませんが、顧客の要望を整理して社内へ共有し、迅速な提案につなげることを意識して業務に取り組みました。

職務内容の例

株式会社〇〇 営業部/20XX年4月〜20XX年9月

  • 法人顧客への既存営業および問い合わせ対応
  • 顧客の要望や利用状況のヒアリング
  • 見積書、提案資料、営業報告書の作成
  • 納期や仕様に関する社内外の調整
  • 営業担当者への商談情報の共有

業務上の工夫

顧客から相談を受けた際は、要望をそのまま社内へ伝えるのではなく、「現在困っていること」「希望する時期」「予算や運用上の制約」に分けて整理しました。確認事項を明確にしてから担当部署へ共有することで、提案内容のすれ違いを減らすように努めました。

成果が小さい場合も具体的に書く

「大きな実績がない」と感じていても、業務の中で改善したことや任された範囲があれば記載できます。

たとえば、次のような内容です。

  • 問い合わせへの初回返信を早めた
  • 顧客情報を整理して引き継ぎやすくした
  • 提案資料の作成時間を短縮した
  • 顧客からの質問を記録し、回答漏れを防いだ
  • クレームや要望を担当部署へ正確に共有した
  • 先輩の商談に同行し、議事録や見積作成を担当した

改善前後の数字が分かる場合は、「資料作成にかかる時間を約30分短縮」のように書けます。数字がない場合も、「確認項目を一覧化し、対応漏れを防止した」のように、行動と効果を分けて表現できます。

営業経験が短い場合は、できるようになったことを書く

入社して間もない場合や、営業に配属されたばかりの場合は、結果よりも業務の習得状況を示します。

たとえば、次のように書けます。

入社後は先輩社員への同行を通じて、商談準備、顧客へのヒアリング、議事録作成、見積書作成の流れを習得しました。現在は、顧客からの問い合わせ内容を整理し、必要な確認事項をまとめて担当者へ共有しています。

まだ単独で受注まで担当していない場合は、「受注した」「契約を獲得した」といった表現を使わず、実際に担当した範囲を明確にします。

営業以外の仕事で得た経験も実績として整理する

営業実績がない理由が、営業職に就いていなかったためであれば、前職の経験を営業に生かせる形で整理します。

これまでの経験 営業で生かせる力
接客や販売 顧客の要望を聞き取る力、商品説明力
事務 正確な書類作成、進捗管理、社内調整力
コールセンター 電話対応力、質問内容を整理する力
製造や技術職 商品知識、課題を見つけて改善する力
アルバイト 接客、チームワーク、継続して取り組む力

たとえば販売職から営業職へ応募する場合は、「来店客への商品提案を担当し、希望や予算を聞き取ったうえで複数の商品を案内した」と書くと、営業に近い経験として伝えられます。

自己PRでは営業で生かせる強みを根拠付きで書く

自己PRは、「コミュニケーション力があります」とだけ書くのではなく、その強みが表れた行動を添えます。

顧客対応力の例

顧客から要望を聞く際は、最初に相談内容を確認したうえで、利用状況や困っている点を質問するようにしていました。聞き取った内容を整理して担当者へ共有することで、顧客の意図と社内の認識にずれが出ないように対応してきました。

行動力の例

分からない内容をそのままにせず、過去の事例や社内資料を確認したうえで、必要に応じて担当部署へ質問していました。確認した内容は記録に残し、同じ質問を受けた際にも速やかに対応できるようにしていました。

調整力の例

顧客の希望納期と社内の対応可能な日程を確認し、双方に伝える内容を整理してから調整を進めていました。変更があった場合は関係者へ早めに共有し、認識のずれを防ぐことを意識していました。

書いてはいけない営業実績の表現

実績がない場合でも、次のような書き方は避けてください。

  • 根拠がない売上金額や受注件数を書く
  • チームの成果を自分だけの成果として書く
  • 「多くの顧客から高評価を得た」と具体的な根拠なく断定する
  • 担当していない業務まで経験したように書く
  • 「売上に貢献した」とだけ書いて、行動を説明しない

チーム全体の実績を記載する場合は、「営業チームで達成した実績」「自分が担当した役割」を分けて書きます。実績が未確認の場合は、無理に記載せず、担当業務や工夫した点を中心にまとめます。

営業実績がない場合の職務経歴書テンプレート

次の形に当てはめると、営業実績がなくても内容を整理できます。

【職務要約】

〇〇業界の営業として、[顧客の種類]を対象に、[既存営業・新規営業など]を担当しました。主な業務は、[業務1]、[業務2]、[業務3]です。受注実績を数値で示せる状況ではありませんが、[工夫したこと]に取り組み、[身につけた力]を培いました。

【担当業務】

  • [顧客の種類・担当件数]への営業活動
  • [訪問、電話、メールなど]による顧客対応
  • [ヒアリング、提案書作成、見積作成など]
  • [社内調整、納期確認、アフターフォローなど]

【工夫したこと】

[顧客や業務上の課題]に対して、[具体的な行動]を行いました。その結果、[確認できる変化や身についたこと]につなげました。

【活かせるスキル】

  • 顧客の要望を整理する力
  • 相手に合わせて説明する力
  • 社内外の関係者と調整する力
  • 営業資料や報告書を正確に作成する力

営業実績がない場合は、売上の数字だけで評価されると考えず、何を担当し、どのように取り組み、何ができるようになったかを具体的に書きましょう。最初に、過去のメール、営業日報、訪問記録、担当表などを確認し、事実として書ける業務と数字を洗い出すと整理しやすくなります。