営業職の職務経歴書では、目標達成率を「達成率」だけでなく、目標額・実績額・対象期間・担当範囲とセットで書くと、営業成果が伝わりやすくなります。たとえば「年間売上目標1,000万円に対し、実績1,200万円(達成率120%)」のように記載します。
目標達成率は「目標・実績・達成率」の順で書く
最も基本的な書き方は、目標と実績を示したうえで、達成率を括弧内に加える方法です。
- 売上目標:1,000万円
- 売上実績:1,200万円
- 目標達成率:120%
職務経歴書では、次のようにまとめます。
新規顧客への提案営業を担当し、年間売上目標1,000万円に対して実績1,200万円を達成(達成率120%)。
達成率だけを書くと、目標の規模や成果の大きさが分かりません。「達成率120%」だけでなく、可能な範囲で金額や件数も記載しましょう。
目標達成率の計算方法
目標達成率は、次の計算式で求めます。
目標達成率(%)=実績 ÷ 目標 × 100
たとえば、売上目標が500万円、実績が600万円の場合は、次の計算になります。
600万円 ÷ 500万円 × 100 = 120%
したがって、職務経歴書には「売上目標500万円に対し、実績600万円(達成率120%)」と書けます。実績が目標を下回った場合も、事実に基づいて正確に記載します。
たとえば、目標800万円に対して実績640万円なら、達成率は80%です。
職務経歴書に書ける目標達成率の例文
営業の種類や成果の指標に合わせて、次のように書き分けます。
売上金額で示す場合
法人向け営業として既存顧客20社を担当し、年間売上目標3,000万円に対して実績3,600万円を達成(達成率120%)。
新規契約数で示す場合
新規顧客開拓を担当し、月間契約目標10件に対して平均12件を獲得(達成率120%)。
粗利で示す場合
利益率を意識した提案により、年間粗利目標1,500万円に対して実績1,650万円を達成(達成率110%)。
複数年の実績を示す場合
直近3年間、売上目標に対して次の実績を達成。
| 年度 | 目標 | 実績 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2,000万円 | 2,200万円 | 110% |
| 2023年度 | 2,500万円 | 3,000万円 | 120% |
| 2024年度 | 3,000万円 | 3,450万円 | 115% |
複数年の実績を書く場合は、すべての年度について同じ項目でそろえると、継続的に成果を出してきたことが伝わります。
目標達成率と一緒に書くべき情報
1. 対象期間
「月間」「四半期」「年間」など、達成率の対象期間を明記します。
例:四半期売上目標1,500万円に対して実績1,800万円(達成率120%)。
期間が分からないと、短期間の成果なのか、年間を通じた成果なのか判断しにくくなります。
2. 営業の対象
「法人営業」「個人営業」「既存顧客営業」「新規開拓営業」など、誰に何を売っていたのかを簡潔に書きます。
例:製造業向けの法人営業として、既存顧客30社を担当。
3. 担当範囲
個人の実績なのか、チーム全体の実績なのかを区別します。チーム目標の場合は、個人の担当や役割も明記してください。
例:営業チーム5名の一員として新規開拓を担当し、チーム売上目標5,000万円に対して実績5,500万円を達成。自身は新規契約15件を獲得。
チーム全体の数字を自分だけの実績として書くと、担当範囲が不明確になります。個人実績とチーム実績を分けて記載することが大切です。
4. 実績につながった行動
目標達成率だけでなく、どのような工夫で成果につなげたかも加えると、再現性のある営業力を示せます。
例:休眠顧客を月10社訪問し、導入課題を再整理。既存商品の追加提案を行い、年間売上目標1,000万円に対して実績1,250万円を達成(達成率125%)。
ただし、職務経歴書では行動を長く説明しすぎず、「課題」「行動」「成果」の順に簡潔にまとめると読みやすくなります。
達成率が100%未満の場合の書き方
目標未達の場合でも、達成率を隠したり、別の数字に置き換えたりせず、事実を正確に書きます。達成率以外の成果や改善行動があれば、あわせて示しましょう。
例:年間売上目標2,000万円に対し、実績1,800万円(達成率90%)。新規商談数は前年比150%に増加し、翌年度の受注につながる商談基盤を構築。
次のような情報も、実績として説明できる場合があります。
- 前年との比較
- 新規顧客の獲得数
- 商談化率や成約率の改善
- 担当顧客数や取引額の増加
- 解約率や失注率の改善
- 営業プロセスの効率化
ただし、「受注につながる見込み」のような未確定の成果は、受注実績と混同しない表現にします。
目標が設定されていなかった場合の書き方
会社や部署で明確な売上目標が設定されていなかった場合、達成率を無理に作る必要はありません。売上額、契約件数、顧客数、前年比など、確認できる指標で実績を示します。
例:新規顧客を年間25社開拓し、担当顧客数を前年比130%に拡大。
会社に目標はあったものの、自分の個人目標が設定されていなかった場合は、チーム目標と自分の役割を区別して書きます。
例:営業チームの年間売上目標1億円に対し、チーム実績1億1,000万円を達成。自身は既存顧客15社を担当し、追加受注800万円に貢献。
数字を詳しく書けない場合の注意点
取引先との秘密保持契約や社内規定によって、売上金額や顧客名を職務経歴書に記載できない場合があります。その場合は、公開できる範囲で割合、件数、規模、順位などを示します。
例:主要顧客を含む法人20社を担当し、年間売上目標に対して平均110%以上を達成。
金額を出せないからといって、実際には確認できない数字を推測してはいけません。「約」「平均」「最大」などの表現を使う場合も、社内資料などで確認できる範囲に限ります。
顧客名を出せない場合は、「大手製造業」「従業員数300人規模の法人」など、特定されない範囲で業種や企業規模を示す方法があります。
目標達成率を書くときのよくある間違い
- 達成率だけを書き、目標額や実績額を示していない
- 月間・年間などの対象期間が分からない
- 個人の実績とチームの実績を区別していない
- 売上、粗利、契約件数などの指標を明記していない
- 未確定の見込み案件を実績として書いている
- 計算が合わない達成率を記載している
- 守秘義務に反する顧客名や取引情報を記載している
特に、売上目標に対する達成率と、契約件数に対する達成率は別の指標です。「達成率120%」とだけ書かず、「売上達成率」「契約件数達成率」のように対象を明確にしてください。
職務経歴書で伝わりやすいまとめ方
目標達成率は、次の順番で整理すると、採用担当者が成果を把握しやすくなります。
- 営業の対象や担当範囲を書く
- 目標の指標と期間を書く
- 実績と達成率を書く
- 成果につながった行動を一文で加える
たとえば、次のようにまとめられます。
法人向けITサービスの新規開拓営業として、月間商談目標30件に対し平均38件を創出(達成率約127%)。顧客業界ごとに提案資料を作り分け、商談化率の向上に取り組んだ結果、年間新規契約25件を獲得。
最初に、自分の実績資料で目標・実績・期間・指標を確認し、計算式「実績÷目標×100」で達成率を計算すると、正確な職務経歴書を作成できます。







